順を追って伝えていくこと
店頭の営業活動であれ、WEBマーケティングであれ、出会ったその瞬間に買って(選んで)くださいと言っても、買ってもらえる確率はとても低いです。こちらを知らない人たちにキャンペン中、今がチャンス。とバナーをばらまいたところでなかなか振り向いてもらえないでしょう。それが高額になればなるほどなおさらですね。
好きになった人に、こちらを振り向いて欲しいとき、いきなり告白する人は少ないのと同じです。まして相手はこちらの事をまったく知りません。当然、こちらを知ってもらう事から始めると思います。できればなるべく良い印象で。初対面の人に、私と結婚するとこんないいことがありますよ。と伝えて成功する確率は想像してもかなり低いでしょう。
ソーシャルネットワークをはじめとするWEBでのユーザーとコミュニケーションをする際にも順番を考える必要があります。
伝えるべき順番は、
の順番になります。
WEBマーケティング用語のカスタマージャーニーという言葉も一般的になってきましたが、要するに伝える相手に対して
- 何を伝えるか?
- どの順番で伝えるか?
- それぞれを伝えるためのツールはどうするか?
を仮説を立てて設計する作業です。
カタカナで難しく聞こえますが実は誰でもやっていること。理解できれば誰でも実践できますし、ちゃんと設計すればWEBマーケティングの効果は倍増。ちょっと面倒くさいと感じるかもしれませんが、ちゃんと考えてみましょう。
1.目で見た印象の良さを伝える。(イメージ)
人は見た目が○割と、よく言われています。商品・サービスも同じ。
まずはなるべく良い印象を持ってもらって、こちらに興味を持ってもらうことから始めましょう。
良い印象は最終的に購入してもらうサービスによってさまざまかと思います。かっこいい、美しい、おいしそう、楽しそう、気持ちよさそう、など
最初に出会う時のイメージはなるべく良くしたいですよね。
伝達手段…動画広告、バナー広告など、ビジュアルを使えるもの。
2.機能・性能を伝える(メリット)
イメージの良さが伝わったなら、私たちのサービスの機能・性能などの本質的な価値に興味を持ってもらえるはず。
ここで具体的にサービスや商品の価値を自信をもって伝えましょう。美しくなれます、たくさんの品ぞろえがございます、楽しい時間を提供できます、良いことを教えてあげます、などなど。
聞いてもらえるチャンスをもらえたら、わかりやすく、端的に伝えていきましょう。
伝達手段…自社HP、ランディングページ、ニュースメディアなど、告知スペースにボリュームがあるもの。
3.信用性・理念と伝える(安心)
機能や性能がメリットをもって伝えられたならば、相手はこう思うのではないでしょうか?
今まで受け取った情報は全部本当のことかな?イメージ良く伝えることに成功し、機能やメリットを伝えた後は、それが実行されることを信じてもらわなければなりません。
が、お気づきのとおり、自分で自分を信用してもらえるように伝えるのはなかなか簡単ではありません。一番良いのは信用できる第三者からのレコメンド情報や、口コミが効果を発揮するところになります。
しかし自分自身で何もできないわけではありません。信用してもらうための実績の紹介や、それが状況として難しければ(元カレや元カノをどれくらい幸せにしたか?と伝えるわけにはいきませんしね^^;)理念を伝えることは自分たちで努力できます。
また、広告を掲載するのに考査など、ある程度メディア側に決定権のあるのハードルがあるメディアに掲載することも効果があります。
伝達手段…WEBディア、インフルエンサーマーケティング、TVCM、プレスリリース記事掲載
4.必要な対価を伝える(コスト)
良い印象を与え、本質的な価値も伝えられ、十分に興味を持ってもらえた上で信用されました。いよいよコストを伝ええる段階です。恋人になるのであればあたなが恋人に求めるものを伝える段階です。
こちらも、メリット同様わかりやすく誠実に伝えましょう(笑)
十分に興味を持ってもらえたならば相手もちゃんと聞いてくれるはずです。それが世間一般的に適正なものであればきっとお買い上げいただけるはず。
・・・と思ったら相手はYESでもNOでもなく結論が出ないことも多々あります。
伝達手段…自社HP、ECサイト、店舗、ショッピングサイト
5.今ならを伝える(タイミング)
良い印象を与え、時間をかけてこちらの良い所を知ってもらい十分に興味を持ってもらいました。そして信用していただいたうえで、いよいよ自分を買ってもらうコストも伝えることができました。
しかし相手は迷っています。ここであと一押しです。「今なら」を伝えましょう。
自分のことを憎からず思ってくれている今ならデートに誘うのも、プレゼントをあげるのも自信をもってできるはず。
SALE情報、プレゼントキャンペーン、新機能追加のお知らせ、もちろん、購入するタイミング、決定権は相手にあります。ただあなたを今購入するメリットはちゃんと伝えましょう。
後でなんで教えてくれなかったの?と言われてもお互い後悔するだけ。ただ、せっかく興味を持ってくれたのにしつこいと嫌われちゃいます。相手に合わせて伝えていきましょう。タイミングが合えばきっと買ってくれるはず!
伝達手段…メルマガ、ダイレクトメール、プッシュ通知、リターゲティング広告、SNS投稿
最後に、どの方法で何を伝えるか??
伝えるべき順番と内容を意識したうえで、どの方法を使うべきか?オフライン、オンライン問わず、媒体別にまとめてみました。
TVCM | 新聞 | 雑誌 | チラシ | バナー | SNS | HP | |
告知ボリューム | ◎ | ○ | △ | ◎ | ◎ | ◎ | × |
詳細情報 | × | ○ | ○ | ◎ | △ | △ | ◎ |
信頼性 | ◎ | ◎ | ◎ | × | × | △ | ○ |
イメージアップ | ○ | ○ | ◎ | × | × | △ | ○ |
保存性 | × | × | ◎ | × | × | ○ | ◎ |
ターゲット設定 | △ | △ | ○ | ○ | ◎ | ◎ | × |
タイミングの柔軟性 | ○ | ○ | △ | ○ | ◎ | ◎ | ◎ |
拡散性 | △ | × | △ | × | △ | ◎ | × |
次のステップへの柔軟性 | × | × | × | × | ◎ | ◎ | ◎ |
取得できるデータ | × | × | × | × | ○ | ○ | ◎ |
御社のビジネスにおいて、どの順番でどのツール使って、何を伝えるか?ご参考にしていただけましたら幸いです。